相対的な存在

人は流れの中で物事を認識する。
甘いチョコレートを食べたあとでケーキを食べてもその感じる甘さはまっさらな舌の状態でのそれとは違うものになるのと同じように。
10年前、やむを得ないと過失とにとられなかったことも、社会的認知度が変われば罪になる。
そのものの絶対的な姿、形、色、味、風合いはなどは存在しないのかもしれない。
他者との関わりにおいてのみ、その瞬間においてのみ存在するものが、時間の経過とともに幾つも、そして触れる人ごとに幾つも存在する、ということなのかもしれない。