矛盾

心はもう生きる気力さえないのに、そこまで追い込まれているのに、体は、いや遺伝子は生きようとする。
自分の遺伝子の複製を残すことこそがその存在理由であり使命だから。
その矛盾に人は苦しむ。
そして、その矛盾に助けられ、次第に再び生きる力を取り戻す。いや、そういう人の方がおそらく圧倒的に多いのだろうと思う。
矛盾に苦しめられ追い詰められ、そして助けられ。
矛盾していることこそが現実であり真実なのだろうか。