デジタル化は果たして誰に恩恵をもたらすのか

デジタル有料音楽配信サイトがこのところ急激に増えてきました。

ただし、コピー回数に制限があったり、専用プレーヤーでなければ再生出来なかったりと、利用する側にとってはアナログ時代よりもなんだか制約が増えてしまって果たして便利になったのかどうか疑わしい現状ですが、それが映像の世界にも波及していきそうな気配です。
せっかくのハイビジョン放送もVDVレコーダーで録画するには画質を落とすような仕組みが組み込まれる可能性が大のようだし、コピー制限もあるでしょう。

デジタル化とは、すなわち劣化のない元の製品と同じ品質を意味するわけで、いわば減価償却されない資産をどう扱うのか、まだ答えが見えていないように思います。

そこへ持ってきて、複製可能な技術を個人が簡単に手に入れられる時代。
音楽財産、映像財産その他複製可能な財産をどう享受し発展の妨げにならないようにどう著作権を保護してゆくのか、デジタル化時代に突きつけられた問題であるような気がします。

“財産”という言葉を用いましたが、その作り手が誰であれ、世に出た瞬間には人類共通の財産としてなるべく中立的な位置であって欲しい、という願いを含んでいます。
文化は間違いなく、人類の財産ですからね。